初期費用の『回収計画』

※「フランチャイズ」=「FC」と記載しています。

 

FC加盟を検討する際、「どれくらいの収入が得られるのか」だけでなく、「初期投資を何年で回収できるのか」まで計画しておくことが大切です。

ここでは、ラーメン店のFCに加盟し、オーナー自身が店長として店舗を運営するケースを例に考えてみましょう。

初期費用1,000万円のケース

例えば、加盟金や保証金、物件取得費、設備、仕入れなどを含めた開業時の初期費用が1,000万円だったとします。

この場合、毎月どれくらいの利益を確保できれば、投資した1,000万円を回収できるのでしょうか。

仮に、オーナー自身の報酬やアルバイト人件費などを確保したうえで、毎月42.5万円の営業利益が残るとします。

この状態を2年間(24か月)維持できた場合、

42.5万円 × 24か月 = 1,020万円

となります。

つまり、毎月42.5万円の営業利益を確保できれば、約2年間で初期投資1,000万円を回収できる計算です。

オーナー自身の収入も確保できる

このシミュレーションでは、オーナー自身の報酬を月35万円、アルバイトの人件費を月15万円とし、合計50万円の人件費を確保することを想定しています。

つまり、オーナー自身が店長として働きながら、生活費として月35万円の報酬を受け取り、アルバイトの人件費も支払ったうえで、さらに初期投資を回収していくというモデルです。

もちろん、これはあくまで一例です。

実際の収益は、店舗の立地や売上、家賃、人件費、材料費、光熱費、ロイヤリティなど、さまざまな条件によって大きく変わります。

「月収」だけで加盟を検討しない

FC加盟を検討する際、「月にいくら稼げるか」は非常に重要なポイントです。

しかし、それだけで判断するのはおすすめできません。

大切なのは、

「必要な生活費を確保しながら、初期投資を何年で回収できるのか」

という視点です。

例えば、月50万円の営業利益が出る事業でも、初期投資が5,000万円かかるのであれば、初期費用の回収期間には100ヶ月間(8年4ヶ月)と長い期間が必要になります。

一方、月30万円の利営業益でも、初期投資が500万円であれば、初期費用の回収期間が17ヶ月間(1年5ヶ月)とより短期間で初期費用を回収できる可能性があります。

FC加盟を検討する際は、「いくら稼げるか」だけではなく、「いくら投資して、何年で初期費用を回収できるか」をセットで考えることが重要です。

2年間での投資回収を目指す考え方

近年は、FC加盟に必要な初期費用を抑え、個人でも参入しやすいビジネスモデルが増えています。

そのため、FC加盟の収支計画を考える際には、「初期投資を2年程度で回収する」という考え方も一つの目安になります。

ただし、2年という期間がすべてのFCに当てはまるわけではありません。

業種や店舗規模、初期投資額によって適切な回収期間は異なります。

重要なのは、売上や利益の数字だけを見るのではなく、初期費用、毎月の経費、オーナー自身の報酬、ロイヤリティなどを含めた現実的な収支予想を計画することです。

FC本部から提示された収益モデルをそのまま鵜呑みにするのではなく、「この数字は自分が出店する地域でも実現できるのか」「想定より売上が下がった場合でも経営を続けられるのか」まで考えておくことが、失敗を防ぐための重要なポイントとなります。